観光価値創造について

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都道府県レベルでの感染対策や、さまざまな行政施策が行われている今般において

旅目的での遠出や、都道府県を跨ぐ長距離移動が得策ではないと考えるユーザーが増えています。

いわゆる「マイクロツーリズム」の台頭は、日々お客様をお迎えする私達が目の当たりにしている現実です。

 

そこで近隣地域内観光を推進することで、感染拡大のリスクを軽減しながら

需要を作りつつ、観光業が地域経済に貢献し観光人材を確保できるよう

Withコロナ期収束後も見据えた観光のあり方を設計し、実践する狙いがあります。

1991年 バブル経済崩壊直後、当時は87年に施行されたリゾート法に

バブル経済が追い風となり、日本全国で大規模な開発投資プロジェクトが進み

リゾート施設の供給が急増しました。

老舗と呼ばれる古い施設を抱え、長期の借り入れをしていた施設は

新規大手の参入により大きな痛手を被ったと記憶しています。

急激に増えた供給量、強い競合に対して、どうやって生き残っていくべきか

当時の老舗は頭を悩ませたことでしょう。

ホテルや旅館などのリゾート施設には、金融、開発、所有、運営という4つの役割があります。

日本のホテルやリゾート施設は、所有と運営を一体で行うことが主流でありましたが

本来この4つの役割はノウハウが異なると私達は考えます。

バブル期にリゾート施設は供給過剰になったものの

大半は不動産投資であり、いずれは経年劣化と共に

時代のニーズにそぐわないパフォーマンスの悪い施設が増えていきます。

また先に見える少子高齢化により、当時過剰に開発された施設が

供給過多になっている状況で、自社で施設を所有し投資することは

大きなリスクといえましょう。

私達は、ホテル・旅館を“運営”するプロ集団です。

これまで日本におけるホテル旅館の経営と運営は

マスターリースという、所有しながら経営する方針が主流でありました。

私達はこれからの日本における国内外のリゾートニーズに対し

投資・運営・顧客の双方がメリットを見出せる新たな手法を提案致します。

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【富裕層意識・動向】

リゾート施設への投資はハイリスク・ハイリターンです。

不動産リスクを負う代わりに、施設運営が順調に進めば投資家もしくはオーナーが最も利益を享受します。

それに対して運営はフィービジネスです。

仮に施設運営がうまくいってもいかなくても安定的にフィーが入ってくる。

投資家ほどのリターンは得られないが、運営不振による不動産リスクは負わずに済む。

だからこそ、私達は運営に特化したプロとして、そのノウハウを提供し

投資ビジネスとフィービジネスの双方の安定による再生事業により

観光ビジネスが顧客の明日への活力を養う大きな役割を担うことで

このバブルにも似たコロナ渦の時代における、大きな社会貢献になると信じています。

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私達は、お祭りや伝統文化、糸島の雄大な自然や旬の食材を活かした料理など

それぞれの地域魅力に触れられる滞在提案を大切しています。

さまざまな地域魅力を反映する取り組みは

ツーリストと地域の方の交流を深め、新たな気づきを得るひとつの体験に繋がると考えます。

 

そして地域の方には、改めて地域の特性の再発見を促し、更に愛着を持っていただけるような

そんなポジションを目指し、イベントや滞在を企画、提供します。

地域魅力を私達の施設の滞在提案として実現するためには、地域文化の作り手の方々の協力が不可欠です。

 

現在も地域の皆さまの協力を得ながら運営していますが、学校の休校やイベントの中止など

新型コロナウイルスが地域経済に与える影響は大きく

今後に向けて、課題を抱えている地域の方も多くいらっしゃいます。

 

私達は、関わりが深い地域の方々の状況把握に努め、ホテル運営会社としての取り組みを着手しました。

 

フードロス問題を抱える糸島近郊の農家さんの野菜を活用した「自家製ピクルス」の生産、販売や

休校により活躍の場を失った九州大学農学部の学生たちが手掛ける農畜産物のフェアイベント開催

旧跡、史跡研究を進める学生、教諭、博物館学芸員を講師とした講演会開催など

さまざまな地域での取り組みを計画しています。

 

私たちは地域で育まれた文化や生産活動を、地域の方々とのつながりを深めながら

今まで以上に体験価値の高い魅力へつなげ、より施設の運営を強化したいと考えています。

【 マイクロツーリズム 事例 】

「都心から近い、日常から遠い、新日本発見の旅」(ミドル層、近隣県在住の方向け)

いつもの日常から少しだけ気分転換したいけれど、長距離移動の旅行をするにはまだ難しい。

そこで私達は隣接県に住み、車移動を主とする方々のために、ちょっとした息抜きができる

ニュースタイルホテルライフをご用意いたします。

<ストーリー>

自家用車を自宅から走らせ、施設駐車場に着くと専用のスタッフがカートでお出迎え。

荷物と共にカートに乗り換えホテル出入口に到着すると、検温、体調管理チェックを済ませ、気づけば客室でそのままチェックイン。

 

専用のクラブラウンジには地元の歴史、旧跡を紹介する書籍も沢山あり、中々興味深いですよとフロントマンから聞いていた。

どうやら、邪馬台国がこの近隣にあったとか、なかったとか。

 

確かに、中国から贈られた“金印”なる国宝を、幼い頃遠足で来た博物館で見た記憶がる。

お茶を飲みがてら、行ってみるか。ライブラリーラウンジへ。

 

本を読みながら、ここのシェフがブレンドしたというハーブティーをゆっくり飲む。

こんなにのんびりしたのはどのくらいぶりだろう。 チェックアウトまでは本も自分の部屋に持って行ってもいいらしい。

気が利いたサービスだ。

 

気分転換に、密を気にしないハーバー沿いをウォーキングしてみる。

近隣の小戸公園には小さいけれど由緒正しい神様を祭った神社があると文献にも書いてあった。 お参りするのもいいかもしれない。

 

清々しい気持ちで部屋に戻り、少し汗を流そう。

海に面したバスルームには、和モダンのジャグジーが目新しく、海に包まれた感覚でゆったりと浴槽に浸かり日常の疲れを癒す。

夕食は、すべて部屋まで届けてくれるらしい。

誰にも会わず、プライベートを満喫できるのは実に有意義だ。

 

今では全国区になった糸島から、今日の献立の為に契約農家の無農薬野菜が届くらしい。

お肉もお魚もすべて新鮮で申し分なく、地酒との相性もいい。 地元にもこんなうまい酒があるとは。。。

 

ヨットハーバーからは、マストのきしむ音がまるで自然のBGMのように心を安らかにしてくれる。

本当に都心から15分の場所なのだろうか。

 

明日、文献の中で興味を持った遺跡に行ってみたくなった。ホテルが独自で企画したツアーもあり、背中を押される。

世界最大の銅鏡が出土し、国宝として展示されているし、あの天照大神のお墓?かも知れない古墳もあると聞く。そんな馬鹿な。

こんなに近くに住んでいるのに、知らないこともあるものだと改めての発見である。

 

数百年前、本当にこの地にいたのかも知れないな。

ページをめくりながら邪馬台国、卑弥呼へ思いを馳せ、伊都のマリーナの夜は過ぎてゆく。